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【CRO業界-開発職編】ホワイト企業?それともブラック?製薬・CRO業界について。

この記事の所要時間:7分

どうも、心一と申します!

この記事ではCRO業界の開発職(CRA職)について書いています。

「そもそもCROってなに?儲かるけどブラックなの?」という方が多いと思いますので、前置きとしてCRO業界についても書いています。

ブラックかホワイトかすぐに知りたいという人は目次から「結局ホワイト?ブラック?」をクリックしてください。

CRAに転職したいんだけどって人は、私がほぼ未経験の状態で転職活動を成功させたお話がありますので、もしよかったら読んでみてください。

参考:【未経験からCRAへ転職】オススメの方法は「業界に特化したエージェント」

 



 

CRO業界とは

まずCRO業界について。これは英語の略称ですね。

Contract Research Organization の下線部分を取ってCROと呼ばれています。日本語の意味だと「開発業務受託機関」と訳されます。

一見難しそうな字面ですが、「医薬品の研究開発業務を製薬企業から受託する機関・組織(会社)」ということを理解していれば十分です。

そして、このような会社が数十社あって業界を成していますのでCRO業界と呼ばれています。

起源・歴史的なところ

では、なぜこのような業界があるのか少し気になりませんか??

私は「開発業務って本来は製薬企業の業務なんでしょ?んじゃあ製薬企業がやればいいじゃん。」と思ってしまいました(笑)

確かに、以前は製薬企業に所属するCRA職※がいて、開発業務、いわば治験業務をしていくのが主流でした。

※Clinical Research Associate:通称「臨床開発モニター」のこと、この記事では以下CRA職と書いていきます。少し混同されがちなのでCRO=業界、CRA=職種と覚えてください^^

しかし近年、新薬が生まれる確率がどんどん下がってきています。

私が大学3年生のときに就職活動でMR職の説明会に出席したとき(2013年3月ごろ)は、確か23,000分の1と聞きましたが、

その2年後の大学院生のときに就職活動をしたときは30,000分の1と聞きました。

確率にしたら0.00003333…です、新薬開発は博打という意味がよく分かりますね…。

そしてこの確率の低さと開発職の仕事の関連については、医薬品が市場に出るまでの流れを知っていただくと理解できると思います。

市場に出るまでには「研究職」「開発職」が登場するのですが、
  1. 研究職が新薬になりそうな候補物質を見つけて、動物実験までを行って有用性を調査する
  2. 動物での有用性が確認されたら(=ヒトでも効く可能性があると分かったら)開発職の出番
  3. 開発職が「治験」という形でヒトでの安全性・有効性を調査する
  4. ヒトでも効くことが分かれば治験のデータを元に国に申請し、通れば販売可能になる
 

もし研究職が新薬の候補を見つけられない場合開発職の仕事は0です。

でも正社員なので、例え仕事がなくても開発職の人には高い給料を払わなければなりません…。

そのため最近の製薬企業では、社内の臨床開発部をコンパクトにしておいて候補化合物ができたらCROの会社に開発業務を外注するというスタイルが主流になってきました。

外注にもお金はかかりますが、会社の出費で一番大きいのは人件費と言われますし、無駄に開発部隊を持て余しておくよりは外注する方が合理的な判断なのでしょうね。

 

 

CRAとして見るメーカー・CROの違い

では、CRAとして働く上で、メーカーとCROとではどんな違いがあるか書いていきますね。

メーカー
  • 待遇・福利厚生が充実
  • CROに業務を依頼することやCROが仕事しやすいようにするのが仕事(治験実施計画書や治験薬概要書の準備等)
  • 新卒では修士以上(大学院修士課程修了もしくは6年制薬学卒)の学位が必須
  • そのメーカーが得意とする疾患や技術に特化した知識を得られる
  • 自社製品がある(友達・家族にドヤ顔できる)
  • CROよりかっこいい(笑)
 

CRO
  • 待遇はメーカーに劣る(と言っても、世の中の仕事全体で比較すると良い方)
  • 薬学の知識は使うがメーカーに対するサービス業でもある
  • 社内には開発関係の人が殆ど、研究職やMR職は社内にいない
  • 他業種から転職してくる人や治験や医療関連の職歴があれば学士卒もなれる(例:理系学部卒業→看護師・SE・MR・CRC・研究職 etc を経験→CRAとして中途入社などなど)
  • 複数のメーカーから業務を受託するため様々な疾患に対する試験を知る機会がある
CROが根付いていなかった時代は「CRO=下請け」の印象が強かったそうですが、現在ではすっかりメーカーと「二人三脚」や「パートナー」くらいの印象があります。

むしろ、メーカーのほうがCRO企業にノウハウや製薬業界の動向・トレンドを聞きにくるほどだとも聞きます。

結局、ホワイト?ブラック?


前置きが長くなってしまってすみません。

やっとテーマに触れて恐縮ですが、ぶっちゃけブラックかホワイトかなんて「各々の価値観に照らし合わせてどうか?」なので、どう感じるかは人それぞれです(笑)

と言ってもここで結論を丸投げするのはあんまりなので、どんな価値観の人ならホワイトと感じそうか、主観ですが書いていきます。

ホワイトだと感じそうな人

私の経験では、

「新薬を世の中に出す仕事がしたい!」
「テキパキ動いていろんな人と話して仕事したい!」
「色んな場所に出張いきたい!」

こんな感じでアクティブで人と話すことが苦にならない人にとってはCRAは良い仕事かなと思います。


実際に活躍されている先輩方にもこんなタイプが多い気がしますが、もちろんこのタイプに限らず、物静かでクールなタイプ、ぬけてるのに何となく愛嬌があるタイプなど、色んなタイプのCRAがいます。

他にもCRA職の魅力としては”働きやすさ”ですかね。
  • CRA職は給料が高い傾向にある(新卒でも年収400万円前後からスタート)
  • 有給をとりやすい
  • フレックスタイム制なのでコアタイムまでに出社すれば良い、もしくはコアタイムもない
  • 内勤の日はビジネスカジュアル
勤務時間がフレックスな理由としては、多ければ週に2~3回は出張があること、忙しい時期とそうじゃない時期がはっきりしていることが挙げられます。

また、基本的には自分の施設をしっかり担当できていれば大きな支障はないため、有給も他業界より取りやすいですね。

忙しい仕事ですが、どんな業界でも通用するスキル(第三種のスキル)が身に付きやすいなと実感することも多いです。

参考:CRA職は第三種のスキルの宝庫かも、と思った理由6つ。

 

ただ、医薬品開発職に対してミーハーな感じで憧れる人は、CRAを目指すにあたり少し注意が必要です…。

実務のイメージが疎かになっていると、立ち上げの忙しい時期など厳しい時期に打ちのめされる可能性があります。まぁ、恥ずかしながら私がそうでした^^;

私の場合、「なんかしんどそうな仕事だけど、本気になればできるっしょ!」みたいな根拠のない自信しかなかったので立ち上げ当初はケチョンケチョンにやられましたね(笑)

と言っても、社会人経験がないと自分の力量も仕事のしんどさもわからないので、実務の難易度を正確に理解するのは難しいんですが。。。

就職する前に、「その仕事に就くと毎日どんな日々を過ごすんだろう?」とか、「朝は何時に起きて、どんな気持ちで出社して、どんな業務をしているのかな?」とできるだけ明確にイメージしてください。

「実務なんかイメージできねーよ!」って人のために書いた記事もありますので、ぜひ見てください^^b

参考:【医薬品の開発職】CRA職の仕事内容について、CRAの適性はこの8要素!

また、実務で取り扱う書類がどんなものか知りたいならこの辺の記事が参考になるかと思います。

①治験実施計画書:
【CRAの書類】治験実施計画書とは?CRAとして読むべきポイント9つ紹介します。


②治験薬概要書:
【CRAの書類】治験薬概要書について紹介、CRAになったら3段階で読むべし!

③説明同意文書:
【治験の書類】説明・同意文書って何?実際に使われるまでの流れ・用途についてまとめ

ブラックに感じそうな人

次は逆に、ブラックに感じそうな人について。

「お金はそこそこでいいから忙しくない仕事が良い…」
「CRAって、事務作業多いし覚えることもいっぱいでしんどそう…」
「知らない人と話したくない!」
「患者さんの命に関わるなんて怖いっ…!」


と思う人にとってはもしかしたらブラックに感じるかもしれません…^^;

CRA職は治験に参加してくださった被験者さんの命に関わるお仕事ですから、もちろん責任は重く、プレッシャーが多い仕事です。

身につけるスキルも多いですしね。
治験薬を理解する医学的・薬学的知識、医師や治験スタッフと上手く信頼関係を築くコミュニケーション能力、パッと挙げてもこれくらいはあります。
(正直、辞める人も少なくないお仕事です…。)

書類の締め切り、責任医師、CRC、治験依頼者(製薬企業)、患者さんの命、なかなか被験者が入らない、などなど。

心を病んで休職・退職するという話も珍しくありません。

人の気持ちを考えられないと出来ない仕事ですが、良い意味で鈍感さも必要なお仕事でもあると思います。

HSPの人なんかは気になることが多すぎて神経がすり減りそうです。

参考:CRA職が「忙しい」と噂される2つの理由

余談1

これは少し余談ですが、企業がブラックかホワイトか判断する方法として、夜の11時に企業に電話をかけてみるという手段があるみたいですね。

繋がったらブラックな会社説が濃厚(ちなみに電話は、向こうが出た瞬間すぐこちらから切るそうです)、中には一定の時間を過ぎれば繋がらなくなる会社もありますが、度胸があればしてみてください(笑)

本当に気になるなら平日・休日の夜にオフィスの灯りを見に行くのもありかもしれませんね。

余談2

また、こうやって説明をしていて思ったのですが、製薬企業は研究に注力してそれ以外の仕事は社外に外注するというのが見て取れます。

というか武田薬品のシャイアー買収のニュースを見ていると、ある意味投資会社的という雰囲気すら感じます。
(あれは会社ごと創薬シーズを買うような買収だと思います。)

開発業務はCROに、営業はコントラクトMRに外注できますもんね。

創薬標的が少なくなってきてるので研究自体も大学などからアイデアをもらうのが珍しくなくなってきていますし。

まとめ

ある程度、自分にとってブラックかホワイトかイメージができたら幸いです。

「記事を読んでもイマイチイメージつかめなかった…」って人は遠慮なくコメントかTwitterからDMください(笑)

今回は以上です、読んでくださってありがとうございました!健闘を祈っています^^b

参考:【CRO:CRA新卒必見】研修を本気でやるたった1つの理由&主な研修内容5つ

 

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