どうも、今回は勉強編です。
個人的に気になっている「核酸医薬」について大雑把にまとめます。
※私は薬剤師でもないので内容は必ずしも正ではありません。
読まれる方はあくまで参考程度にとどめていてくださいね。
アドバイスは歓迎です。むしろ教えてください←
何が強みか?
低分子医薬品のように製造しやすく、抗体薬品のように特異的かつ強い効き目が売り。
低分子、抗体では狙えなかったDNA・RNAを狙える。そのため副作用が予想しやすい。
その名の通り核酸でできているため、どの配列に結合しやすいかを事前に調べてどんな遺伝子(=その遺伝子により生まれるタンパク質)に作用する可能性があるかを予測できる。
PCRのプライマー作りと似てる感じかな?(笑)
いいこと多い、、、それでは逆に
弱点は?
DDSが難しいらしい。たしかにDNAとかRNAって分解されやすい。
特に貪食細胞は核酸医薬の持つ構造(ポリアニオン構造)を認識して分解するらしい。
でも最近は克服されてきている様子。
全身投与の場合は毛細血管→内皮細胞シート→細胞内の流れで吸収される。つまり毛細血管の内皮細胞の分布に依存する。
血中滞在性をあげるためにPEG化したり、末端を修飾して特性を変えたりされているみたい。
いくつかタイプがある様子
- アプタマー…抗体など目的分子に結合しての働きを止める。
- デコイ…目的の転写因子が結合する配列を持つ核酸医薬。投与により目的の転写因子がDNAではなく、核酸医薬に結合させることにより働きを止める。デコイ=囮の意味。
- アンチセンス…ある特定の配列を持つmRNAの働きを止める。mRNAに相補的な塩基配列のことをアンチセンスと言い、アンチセンスがmRNAに結合するとRNA分解酵素により分解が促進される。スプライシングを起こす。
- siRNA…RNAiを利用して目的の遺伝子の働きを止める。RNAiが起こる流れ:Dicer(制限酵素の一種)により二本鎖RNAが切断→RISCがsiRNAを一本鎖にする(この一本鎖RNAとRISCの複合体はactivated RISCと呼ばれる)→activated RISCが標的mRNAに結合して切断。
開発に関して
2012年時点では、58%:アンチセンス
28%:siRNA
9%:アプタマー
6%:miRNA
核酸医薬開発に関わる会社
日東電工(肝硬変:siRNA)…日本発のsiRNA薬らしい。アンジェスMG(NF-κB:デコイ)
バイオジェン(商品名スピンラザ:脊髄性筋萎縮症(SMA):アンチセンス)
第一三共(デュシェンヌ型筋ジストロフィー)
ナノキャリア×中外製薬
ボナック
大日本住友
今日はここまで、また気が向いたら追記します。
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